2016年11月13日
第7回全国在宅医療テスト

臨床問題2 癌ターミナル患者の退院支援と看取りの連携
85才男性で肝細胞癌末期の患者。C型肝硬変、難治性腹水も著明である。ADLは車椅子で移乗、移動全介助、食事は5分粥やミキサ食を自力摂取しているが、腹水がたまって苦しくて食べられない。医療処置は在宅酸素療法とPCAによるモルヒネ持続皮下注射を行っている。介護保険は要介護4がおりている。病院主治医は予後1カ月程度ではないかと考えており、本人が自宅での看取りを希望しているため、退院前カンファレンスを行った。自宅は、83歳の奥さんと二人暮らしで老老介護であり、奥さんも持病があり、積極的な介護は難しい様子である。
退院前カンファレンスには、病院主治医、病棟看護師、A診療所(有床診療所)の在宅医、薬剤師が参加した。退院後は予後も限らており、介護力も不足していることから最初からサービスをフルに入れて、強力にサポートする方針とした。在宅医は週に3回訪問診療、訪問看護はA診療所と特別の関係にないB訪問看護ステーションの訪問看護と、A診療所からの訪問看護が毎日入る事となった。ヘルパーも1日2回毎日入り、薬剤師は居宅療養管理指導を算定して訪問薬剤指導を行った。
経過中、奥さんの介護疲れがあり、一時、A診療所の病床に1週間入院を行ったが、その後再度自宅に戻り、1カ月後、最後は点滴をせずに自然に自宅で家族に看取られながら永眠されました。
※PCAとは、Patient Controlled Analgesiaの略称で、「自己調節鎮痛法」という意味
通常、モルヒネ系の医療用麻薬注射剤を静脈あるいは皮下注からPCAポンプと呼ばれる期会を用いて投与する。
解説 問題22 退院支援について、正しいものを3つ選びなさい。
〇①このケースでは、A診療所は退院後訪問指導料が5回を限度に算定できる。
〇②このケースで行われた退院前カンファレンスでは、在宅側は退院時共同指導料1を、病院側は、退院時共同指導料2と4者共同指導加算の算定が可能である。
〇③このケースでは、カンファレンスがもう一度必要になった場合、退院時共同指導料は2回算定できる。
× ④この患者では、退院時共同指導料1の特別管理加算は
⇒算定できる(在宅酸素PCAポンプを使用しているため、特別管理の対象)
×⑤このケースの場合、患者がA診療所の病床に入院している場合、
⇒外泊時も退院日も訪問看護を算定できる
解答①②③